Web3の命ウォレットアドレスが絵文字に?Nansenを使ったデータ分析

この記事ではブロックチェーンデータの分析プラットフォームであるNansenの概要と使い方について紹介します。その他の分析プラットフォームについてはブロックチェーンデータ分析プラットフォーム5選でまとめてあります。

データの暗号化とシステムの分散化というブロックチェーン技術の誕生によって、暗号資産取引やNFT購入などのトランザクションデータを自由に誰もがアクセス可能となりました。一方でトランザクションの背景にある取引者の属性や行動が見えにくくなってしまいました。では、日々蓄積されるブロックチェーン上のトランザクションデータから、取引に関するインサイトは得られないのでしょうか?

ブロックチェーン分析プラットフォームNansenでは、トランザクションの背後にあるインサイトを得るために独自のアルゴリズムでブロックチェーンを解析し、リアルタイムでオンチェーンデータを提供しています。ここからはNansenについて詳しく解説していきます。

Index

Nansenとは

https://www.nansen.ai/

Nansenは数百万種類のウォレットアドレスを扱うことのできるブロックチェーン分析プラットフォームです。ノルウェーの探検家Fridtjof Nansen(フリチョフ・ナンセン)にちなんでこの名前がつけられています。Nansenの最大の特徴は各ウォレットアドレスにラベルと絵文字でタグ付けを行っている点です。分析者はトランザクションの追跡や調査を、このウォレットラベルを用いることで簡単に実施できるようになります。

Wallet Labelsでトレーダーをラベリング

NansenのユニークなサービスとしてWallet Labelsがあります。Wallet Labelsとはウォレットアドレスにラベルと絵文字でタグをつけて識別する方法であり、大口のトレーダやNFTコレクターをの動向をチェックすることができます。Wallet Labelsの作成はGoogle Cloud Platform上で実施されており、大量のトランザクションデータに対して機械学習を適用し、取引を実行するユーザーのタイプを推論しています。

🤖スマートコントラクト
🏦取引所でのトレード
🤓大口のトレーダー、クリエイター、公的機関
⛏️マイニング

下の画像のように各コントラクトの名前の初めに🤖や🏦の絵文字がついていることがわかると思います。

https://www.nansen.ai/guides/wallet-labels-emojis-what-do-they-mean

4つの料金プラン

https://www.nansen.ai/plan

Nansenでは4つの料金プランがあります。有料のStandardプランについては、7日間のトライアル期間が用意されています。

Liteプラン
アカウント作成時はLiteプランとして登録されます。無料でいくつかのサービスは利用できますが、各ウォレットの詳細情報を探索する際はStandardプランへのアップグレードをお勧めします。

Standardプラン
Nansenのほとんどのサービスが使用できます。ウォレットごとの詳細データが取得できるため、インサイトを得るには十分な分析ができるはずです。

VIPプラン
データをCSVファイルとしてエクスポートする場合は、VIPプランへのアップグレードが必要です。新たなサービスへのアーリーアクセスも可能となります。

Alphaプラン
Nansenのハイエンドなプランでは、プライベートコミュニティに参加することが可能となります。

10種類のブロックチェーン分析が可能

Nansenでは上記の10種類のブロックチェーンを扱うことができます。NFTスニーカーを購入するSTEPNで有名となったSolanaブロックチェーンなど、NFTエコシステムが盛んなパブリックチェーンを扱える点は嬉しい点です。今後も利用可能なブロックチェーンは順次拡大していくでしょう。

Nansenの使用方法

ここからはNansenの分析プラットフォームの使用方法について説明します。

今回は無料のLiteプランで利用可能な機能と有料プランで利用できる注目の機能を紹介します。無料の範囲だと制限が多く、欲しい情報が得られない場合はプランをアップグレードすることを検討すべきかもしれません。

アカウント作成

はじめにアカウントを作成します。

Sign upページからメールアドレスを入力しSign upを押します。その後、自身のメールアドレス宛にログイン用のリンクが送られてくるため、リンク先のページでパスワードを設定します。次回からはユーザー名とパスワードでログインが可能となります。

サインアップページ
パスワード設定ページ

ログイン後、ホーム画面右上のAccount Settingsから自身の現在のプランが確認できます。初めはLiteプランとして登録されており、画面中央の「Click here」からプランのアップグレードが可能です。

①NFT取引データを可視化してみよう(Lite)

NFT取引に関するデータの概要はNFT Paradise、各NFTの詳細はNFT God Modeで確認できます。

直近のNFT取引の動向はNFT Paradiseでチェックできます。OpenSeaにおけるNFTの売買情報から、指定期間における取引ボリュームやマーケットキャップを確認できます。それでは直近1週間で取引ボリュームの多い上位の5件のNFTプロジェクトを見てみましょう。

NFT Paradise

やはりNFTアートとして初めて作成されたCryptoPunksの取引ボリュームが最多です。いまだに人気が衰えず取引が活発であることがわかると思います。そのほか猿のキャラクターで有名なMutant Ape Yacht ClubやフクロウをモチーフにしたMoonbirdsがNFTアート取引では人気ですね。また、2位にランクインしているのはメタバースの領域で圧倒的な人気を誇るOthersideの土地取引となっています。Play to Earnとして有名なSTEPNのNFTスニーカーの取引も多いことがわかります。

各NFTプロジェクトを深ぼるにはNFT God Modeが使えます。1日ごとの売上とボリュームが時系列で確認できます。その他トランザクションに関する情報が確認できます。

NFT God ModeにおけるCryptoPunksのダッシュボード

②Stablecoinデータを可視化してみよう(Lite)

Liteプランで確認可能なダッシュボードとしてStablecoin Masterがあり、ステーブルコインごとのトランザクションやマーケットごとの取引量をみることができます。

左のチャートは取引所におけるステーブルコインの米ドル残高を表しています。例えば、Binance取引所には255億ドル相当のステーブルコインを保有していることがわかります。また、過去7日間における収支についてもも見ることができます。取引所に流入したステーブルコインの純額です。つまり、取引所に流入しているステーブルコインの価値から、取引所から流出したステーブルコインの価値を差し引いたものを示しています。バーがグリーンの場合は、取引所に入るステーブルコインの価値が多いことを意味します。バーが赤の場合、取引所から出るステーブルコインの価値が多いことを意味します。右の棒グラフは日々のステーブルコインの流入量(緑)と流出量(赤)を時系列で表しています。

③Smart Moneyで大口トレーダーの取引データを探索しよう(Standard)

Smart Moneyのセグメントでは、ブロックチェーン取引において大きな利益をあげているトレーダやNFTを多く持つホルダーの情報を探索することができます。ブロックチェーンでは取引者の属性情報そのものは取得できませんが、NansenのWhallet Labelsの機能によって、大口トレーダーや機関投資家のラベルを発見することができます。

以下の画像はNFT取引において利益を上げている上位のトレーダーをダッシュボード上で表示しています。トレーダー利益はNFTの販売額からガス代やコストを差し引いて計算されています。

https://www.nansen.ai/post/smart-money-on-nansen-is-getting-smarter

④Smart AlertsでSNS通知を受け取ろう(Standard)

暗号資産やNFTプロジェクトへの投資を考えているトレーダーにとって、投資のタイミングを理解することが重要だと思います。その場合はNansenのSmart Alertsを使うべきでしょう。Smart Alertsではお気に入りのトークンが指定した条件を満たした場合に、DiscordやSlackなどのSNSへ通知を送ることができます。

例えば、あるNFTプロジェクトにおいて新たなNFTが作成されたタイミングで通知を受け取ることができます。方法はNFTのMinting Leaderboardでお気に入りのミンター(NFTのクリエイター)のアドレスをSmart Alertsのフィールドに設定し、アラート先を指定するだけです。

Nansenでは新たなトークンの追加や機能が拡大中

ここまでブロックチェーンデータ分析プラットフォームNansenの概要と使用方法について解説しました。様々なオンチェーンデータからインサイトを得られることがわかったのではないでしょうか。また、Wallet Labelsという独自の機能によって、トレーダーやミンターの動向をキャッチアップすることができる点も、非常に強力であると言えます。

無料プランでは使用できるサービスに制限が多いため、十分な情報収集にはStandardプランへのアップグレードが必要でしょう。Standardプランから利用可能なSmart MoneyやSmart Alertsなどのサービスを利用する価値は十分にあると思います。

Nansenは続々と利用可能なサービスやトークンの種類が増えており、今後も注目すべきプラットフォームと言えるでしょう。新たな機能が追加された場合は、こちらで情報を発信していきたいと思っています。

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