Web3の分析はどうやる?Dune AnalyticsならSQLだけでスグに分析できる

暗号資産、NFT、DeFiなどのWeb3時代における各サービスはブロックチェーン技術の上に成り立っています。Web2時代では取引データを企業が中央集権的に収集していましたが、これからはブロックチェーンに各取引履歴が記録され、誰もが自由にデータにアクセスすることが可能となります。では、ブロックチェーンに記録されたトランザクションデータをどのように扱うことができるのでしょうか。

本記事ではトランザクションデータ分析を可能とする、ブロックチェーン分析プラットフォームDune Analyticsについて、サービス概要と使用方法について解説します。その他の分析プラットフォームについてはブロックチェーンデータ分析プラットフォーム5選でまとめてあります。

Index

Dune Analyticsとは

Dune Analyticsはブロックチェーンデータ分析ツールを無料で提供しています。PostgreSQLデータベースに集約されたデータに対してクエリを使用したデータ抽出が可能であり、誰もがリアルタイムに分析・可視化することができます。多くのユーザーがクエリやグラフをダッシュボードとして作成し、Duneのコミュニティ内で公開しています。

料金プラン

https://dune.com/pricing

Dune Analyticsのにおけるデータ分析は基本的に無料です。Dune Proプランを申し込むことで抽出データのCSVエクスポートや作成したグラフからDune Analyticsのマークを消すことが可能となります。個人利用の範囲であれば無料プランで十分機能が揃っているはずです。学術研究や商用利用を検討する場合はDune Proプランに切り替えることを検討すべきでしょう。

利用可能なブロックチェーン

現在のところDune Analyticsで扱うことのできるブロックチェーンは以下です。今後のトレンドによって利用可能なブロックチェーンが拡大する可能性はあります。

  • Ethereum
  • Polygon
  • Binance Smart Chain
  • Optimism
  • Gnosis Chain

ダッシュボード機能

Duneでは複数のグラフを組み合わせたダッシュボードを作成し、コミュニティメンバーに一般公開することができます。また、アナリストやデータサイエンティストなどの分析結果を自由に閲覧することができるため、彼らのクエリなどを参考にしながらより深い分析が可能となります。ここでは最も人気のある@rchen8のOpenSeaに関するダッシュボートを紹介します。

https://dune.com/rchen8/opensea

上記のグラフはOpenSeaのプラットフォームにおけるEthereumの取引量を月別(左)・日別(右)で表しています。2021年ごろから取引量が急激に増加している点や、最近は取引量がやや減少している点などが視覚的に簡単に理解できます。このようにダッシュボーを作成することで、多くのユーザーに情報共有することができます。

使用方法

ここからはDune Analyticsの分析プラットフォームの使用方法について説明します。ブロックチェンデータを抽出し最終的にグラフによる可視化ができるようになります。

アカウント作成

はじめにアカウントを作成します。

Sign upページからユーザー名・パスワード・メールアドレスを入力しCreate accountを押します。その後、自身のメールアドレス宛に確認コードが送られてくるため、次のページで確認コードを入力しSubmit codeを押します。次回からはユーザー名とパスワードでログインが可能となります。以上でアカウント作成は完了です。

SQLクエリ発行

ブロックチェーンからのデータ抽出・可視化にはホーム右上のNew Queryを押しクエリ編集ページに移動します。

クエリ編集ページは、①データテーブル選択、②クエリ編集、③結果出力の3ブロックで構成されています。データテーブルの説明は公式ドキュメントを参照ください。

今回はデモとして、NFTアートとして有名なCryptoPunksのオンチェーンデータを扱ってみます。CryptoPunksはEthereumブロックチェーン上で作成されており、DunaAnalyticsではnft.tradesテーブルから取得できます。

select
  *
froma
  nft.trades
where
  nft_contract_address = '\xb47e3cd837ddf8e4c57f05d70ab865de6e193bbb' --cryptopunks address

上記のSQLクエリを使用することでCryptoPunksの全取引データを取得することができます。Run押すと数秒後に実行結果がテーブル形式で表示されます。以上でSQLクエリ発行は完了です。

グラフ作成

続いてSQLクエリによって抽出したデータを可視化します。New visualizationをクリックし、プルダウンからグラフタイプを選択しAdd visualizationを押すことでグラフが表示されます。グラフの種類は棒グラフ・面グラフ・散布図・折れ線グラフ・円グラフから選択できます。

以下の画面でグラフ編集が可能であり、XY軸の指定、軸タイトル、ログ変換などを設定できる。Add to dashboardをクリックしダッシュボードに登録すると、マイページから確認することもできる。以上でグラフ作成は完了です。

最後に

本記事では、ブロックチェーンデータ分析プラットフォームDune Analyticsの使用方法について解説しました。ブロックチェーンからのデータ抽出~可視化までが、WEB上で簡単にできることがわかったのではないでしょうか。

ブロックチェーンのトランザクションは急速に拡大しており、NFT・DAO・DeFiなどの各サービスのマクロなトレンドを把握のためにはDune Analyticsは強力なツールであると言えます。また、Dune Analyticsではユーザコミュニティも活発であるため、自身の分析結果の共有や他のユーザーとの交流による新たな発見など、プラットフォームを活用し新たなWeb3時代を共に作っていきましょう。

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コメント

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【Web3×ファッション】データ利活用で面白さが倍増するNFTとファッション | Fungible Analyst へ返信する コメントをキャンセル

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